HERO (2015)

2015/7/14 日本映画は行, 映画レビュー

木村拓哉が風変わりな検事・久利生公平を演じる人気シリーズが再び映画化された『HERO』。

ドラマ「HERO」シーズン2のメンバー総出演で、さらには現在の久利生の補佐官・麻木千佳を演じる北川景子に、久利生の元補佐官・雨宮舞子を演じる松たか子というダブルヒロインで、さらにドラマの時からお馴染みの、東京地検城西支部の面々の丁々発止のやりとりもたっぷり。
ファンにはたまらない布陣となっているはずです。

＜STORY＞
ネウストリア公国の大使館の近くで三城紗江子という女性が交通事故で死亡する。事件を担当する東京地検城西支部の検事・久利生公平の前に、かつて久利生の事務官で、現在は大阪地検の検事となった雨宮舞子が現れる。三城紗江子は、雨宮の証人だったのだ。紗江子が死亡する2時間前にネウストリア公国大使館員と会っていたことを知った久利生と事務官・麻木、そして雨宮は大使館を訪れるが、彼らの前に“外交特権”の壁が立ちふさがる。

＜解説＞
2007年の映画『HERO』で、タモリ演じる大物政治家と対決した久利生公平。
本作で彼が立ち向かうのは、日本のヤクザと、外交特権を持つ大使館です。

久利生が担当する交通事故の被害者女性が、現在、大阪地検の検事をしている雨宮の重要証人だったことから、彼女の事故死がただの事故死ではない可能性が浮かんできます。
そして、彼女が死ぬ直前までネウストリア公国の大使館にいたことがわかり、久利生は大使館員らに接触を試みるのです。

しかし、大使館は治外法権が認められている場所。
調査は難航し、しかも久利生は何者かから命を狙われてしまいます…。

“大使館”という検察のタブーに挑むこの作品でも、久利生のスタンスは変わりません。
被害者、関係者、大使館員、それぞれに“検事として”ではなく“一人の人間として”向かい合い、真実を積み重ねていくのです。
この変わらない久利生のスタンスこそが、この「HERO」シリーズの魅力なのでしょう。
内輪受けや悪ノリ、かなりギリギリのラインもありますが…、やはりその内輪受けや悪ノリも、魅力のひとつなのですよね。

まあ、ひとつ苦言を呈するとすれば…、フジテレビの映画に出てくる外国人俳優って、どうしていつも同じ人なのでしょう。
「あれ、この人『テルマエ・ロマエII』とかに出てたよね？」と、ついつい思ってしまいましたよ。。。h

『HERO』（120分／日本／2015年）
公開：2015年07月18日
配給：東宝
劇場：全国にて
監督：鈴木雅之
脚本：福田靖
音楽：服部隆之
出演：木村拓哉／北川景子／松たか子／佐藤浩市／杉本哲太／濱田岳／正名僕蔵／吉田羊／松重豊／八嶋智人／小日向文世／角野卓造／田中要次／勝矢／大倉孝二／ジェームズ・C・バーンズ／グレッグ・デール／エリック・ヘルマン／森カンナ／児嶋一哉／新井浩文／イッセー尾形
Official Website：http://www.hero-movie.com/