【映画レビュー】7番房の奇跡 ／ 7번방의 선물

この映画『7番房の奇跡』は、二つの時間を行き来しながら、ある事件の真実を暴いていく過程をファンタジックに描き出した物語です。

知的障害者のイ・ヨングは小学校入学を控えた6歳の幼い娘・イェスンを残し、無実の罪で逮捕され、投獄されてしまいます。
そして、刑務所の7番房の仲間たちの計らいで、イェスンが父のいる7番房に忍び込むことに。
作戦は成功し、イェスンはしばらく7番房で過ごすことになるのです。
イェスンの可愛い笑顔と素直な態度が、クセモノ揃いの7番房の囚人たち、そしてコワモテの刑務官たちの心を変えていきます。

そして、十数年後。
大きくなり司法修習生となったイェスンは、国民参加の模擬裁判で父が投獄されることとなった幼女誘拐殺人事件の真実を暴いていくのです。

このイェスンの幼い頃を子役のカル・ソウォンちゃんが、成長したイェスンをドラマ「美男＜イケメン＞ですね」のパク・シネが演じているわけですが、この二人がもう、泣かす泣かす。

韓国の刑事事件ってそんな感じで犯人逮捕しちゃうの？
韓国の刑務所ってそんなゆるいの？
韓国の死刑制度ってそんな感じなの？

などなど、いろいろつっこみどころも多かったり、割と納得できない部分も多いわけですが、観ている間はそんなことはあんまり気になりませんでした。
幼いイェスンと父・ヨングが巻き起こす奇跡、そして成長したイェスンが引き起こす奇跡という二つの奇跡に、思わず泣かされてしまったわけです。
まあ、あの気球はちょっとやりすぎだと思ったりもしますが…。

作品の出来や完成度はともかく、泣きたい時に見るのにはぴったりなイチオシの“泣ける映画”だと思います。