紙兎ロぺつか、夏休みラスイチってマジっすか!?

2012/5/6 日本映画か行, 映画レビュー

全国のTOHOシネマズの幕間に上映されている短編アニメ「紙兎ロぺ」が長編映画になってしまったという、『紙兎ロぺつか、夏休みラスイチってマジっすか!?』。

私もよく劇場で観ていたのですが、今回映画を観るまで、キャラ設定がよくわかっていませんでした。
“紙兎”って、紙でできた兎のことだったんですね。。。
そう言えば、確かに、横を向いたら紙人形みたいにペラペラでした。

そんな“紙でできた”動物たちが繰り広げるこのご近所冒険物語、クスクス笑いながら気軽に楽しめる、軽くてゆる～い一本です。
そうそう、あまりにもリアリティのないキャラ設定に比べてあまりにもリアルな背景の町並みや、背景の看板や張り紙に散りばめられた小ネタの数々も、かなり見応えありますよー！

＜STORY＞
紙兎ロペは、紙リスのアキラ先輩と、高校2年の夏休み最後の一日を満喫しようとしていた。しかし、アキラ先輩が自由研究の宿題をやっていないという。とりあえず二人は自由研究を「ツチノコの研究」に決め、ツチノコを探しに出かける。だが、先輩は姉のピアスを壊し、それを修理するというミッションも負っていた。その上、道中で怪盗デビルキャッツが落とした宝石「王妃の涙」を拾った二人は、デビルキャッツから追われることになる…。

＜Cheeseの解説＞
紙兎ロペと紙リスのアキラ先輩の、映画館にたどり着くまでのゆる～い会話が楽しい、この「紙兎ロぺ」シリーズ。

本作でも、ロペとアキラ先輩のゆるい会話は健在です。
というか、いろいろ物語は派手に展開していくのですが、ロペとアキラ先輩は自分たちが事件の中心にいることにまったく気付かず、ゆる～い会話を続けるのみ。

サンバ軍団の結束をかき乱し、怪盗デビルキャッツに追われながらも、自分たちにはなんの自覚もなし。
ただ、アキラ先輩の姉にされた無理な命令についてボヤッと悩みつつ、自由研究の宿題を仕上げるために（高3なのにね）つちのこを探しているだけなのです。

このゆるさとぶれなさが、ロペとアキラ先輩の人気の秘密と言えるでしょう。

今回、いつもより豪華になったことと言えば、声優がウチヤマユウジだけでなく、篠田麻里子やピエール瀧と言った豪華なゲスト声優が加わっていることくらいでしょうか。。。

まあ、ゆるいと言えばあきらかにゆるいのですが、このゆるさが好きな人にはちょうどいいはずです。
映画を何本も観る人にであれば、映画と映画の間の箸休め的な楽しみ方ができるかと思います。
でも、映画をあんまり観ない人が、1年ぶりに観る映画としては、決してオススメしませんが。。。

『紙兎ロぺつか、夏休みラスイチってマジっすか!?』（85分／日本／2012年）
公開：2012年5月12日
配給：東宝映像事業部
劇場：TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて
監督・脚本・キャラクターデザイン：内山勇士
監督・脚本・アニメーション演出：青池良輔
声の出演：ウチヤマユウジ／バカリズム／篠田麻里子／ふかわりょう／ジョージ・ウィリアムズ／チャド・マレーン／LiLiCo／ピエール瀧
公式HP：http://kamiusagi.jp/