【映画レビュー】映画けいおん!
大人気だというアニメ「けいおん!」が、このたび映画化されました。
気になりつつも見たことがなかったのですが、映画化を機に『映画けいおん!』を鑑賞してみることにしました。
観終わった感想は…、いやー、面白い!
学生たちとっては当たり前だけれど、大人になってしまった人間にはもうどうしても経験することができない“放課後”という時間。
振り返ってみるとキラキラしていたこの時間のまぶしさを、山田尚子監督が大事に大事に描いているという印象を受けました。
特にものすごく個性的なわけでもなく、どこにでもいるような普通のやさしい女の子たちの、どこにでもあった放課後の時間の貴重さを、とても懐かしく思った一作でした。
<STORY>
桜が丘女子高校軽音部の3年生、平沢唯、秋山澪、田井中律、琴吹紬の4人は、大学にも合格し、いつもどおりのどかな日々を送っていた。そんな中、ロンドンに卒業旅行に行こうという話が持ち上がる。一緒にバンド「放課後ティータイム」を結成している2年生部員・中野梓も一緒に行くことに。そんな中、3年生部員たちは梓のために、何か思い出を残したいと考え、梓に秘密で計画を立てる。そして、いよいよ5人でロンドンに旅立つのだが…。
<解説>
2009~2010年にかけて2シーズンにわたって放映された、軽音部に在籍する5人の女子高生たちの放課後の部活動を描いたアニメ「けいおん!」。
キャラクターの魅力やそのゆるやかな空気感などで人気を博し、キャラクターが使った楽器が爆発的に売れるなど、社会現象を巻き起こした作品です。
その映画化である本作は、TVシリーズでは描かれなかった、主要メンバー4名の卒業前の一時と、卒業旅行の模様を描いています。
ロンドンでの卒業旅行では、ビッグベン、タワー・ブリッジ、ロンドンアイなどの観光名所や、アビーロードではあの名場面を再現してみせたりもする、映画ならではの豪華版。
ロンドンでライブをくり広げ、おなじみの曲たちをロンドンっ子の前で披露してしまったりもするので、ファンの人たちには胸アツかもしれません。
そして、非日常なロンドンの卒業旅行で盛り上がった後に彼女たちに待ち受けているのは、“日常からの卒業”。
そこにあるのが当たり前だった“放課後”がなくなる前に、最後の輝きを見せるのでした。
卒業前の、新しい世界に飛び出す期待感と、今までいた環境からは離れる淋しさからくる胸がざわめく感じが、さりげなく表現されていたかと思います。
卒業をテーマにしていつつも、“泣かせ”に走らずに、最後まで彼女たちらしい“ゆるやかさ”を貫いた山田監督の演出は、素晴らしいと思いました。
新シリーズも始まるならば、これからは録画してチェックしてみようかな。。。
『映画けいおん!』(110分/日本/2011年)
公開:2011年12月3日
配給:松竹
劇場:全国にて
原作:かきふらい
監督:山田尚子
声の出演:豊崎愛生/日笠陽子/佐藤聡美/寿美菜子/竹達彩奈/真田アサミ/米澤円/藤東知夏/永田依子
公式HP:http://www.tbs.co.jp/anime/k-on/
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