源氏物語 千年の謎
平安時代に紫式部が描いた元祖恋愛小説、「源氏物語」を生田斗真を主演に迎えて映画化した豪華絢爛な平安絵巻『源氏物語 千年の謎』。
女御たちの着る十二単と言った衣裳や、平安時代の家屋や庭園を再現した美術など、平安時代的な美しさにあふれています。これはもう、眼福の一言。
これはそうとう美術にお金をかけたのでしょうねえ。
美しい衣裳と美術の数々、生田斗真というイケメンを観ているだけで、目が喜ぶという感じの一作です。
でも、ちょっと驚いたのは、紫式部が衣裳を引きずりながら森の中を歩いたりしていたこと。
きれいな着物が汚れちゃうよ!と、要らぬ心配をしてしまいました。
平安時代の人って、あんな風に外でも十二単のような打ち掛けのような着物を着てズルズル歩いていたりしたんでしょうか。。。
<STORY>
平安の世、藤原道長は天下を我が者にせんと、娘・彰子を一条天皇に嫁がせた。そして、天皇の寵愛を彰子に集めようと策を講じる。道長に命じられた紫式部は、光源氏を主人公にした「源氏物語」を書き始める。帝の第二皇子でありながら、後ろ盾がないため臣籍降下した美青年・光源氏。彼は、自分を生んだ桐壺更衣にそっくりな義母・藤壺に惹かれながらも、数々の女性と浮き名を流していく。「源氏物語」はたちまち天皇たちの心をつかむが…。
<Cheeseの解説>
紫式部たちの生きる現実の世界と光源氏たちが生きる物語の世界が交錯しながら、物語が進んでいきます。
物語の世界で登場するのは、「源氏物語」にそう詳しくない人でもわかる桐壺、藤壺、夕顔、葵の上、六条御息所という有名どころの女性たち。
が、六条御息所以外は割とあっさり描かれています。
逆に、道長と紫式部演じる現実世界の方が、魑魅魍魎が跋扈していて現実離れした感じもしたり。
まあ、式神を操る陰陽師がいた時代ですからね、そんなにおかしいことでもないのかもしれませんが。。。
衣裳や美術が素晴らしい分、どうしても登場人物たちの感情の描かれ方が弱いように思われてしまう本作。
自身ではそれを表現できない紫式部が、物語の中で源氏に背負わせた“苦悩”や“歓び”などを、もっと濃密に描いて欲しかったような気がします。
『源氏物語 千年の謎』(136分/日本/2011年)
公開:2011年12月10日
配給:東宝
劇場:全国にて
監督:鶴橋康夫
原作・脚本:高山由紀子
出演:生田斗真/中谷美紀/東山紀之/窪塚洋介/真木よう子/多部未華子/芦名星/蓮佛美沙子/室井滋/田中麗奈/榎木孝明/甲本雅裕/尾上松也/東儀秀樹/佐久間良子
公式HP:http://www.genji-nazo.jp/
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