【映画レビュー】小さな命が呼ぶとき／ Extraordinary Measures

2010/6/21 外国映画た行, 映画レビュー

“ポンペ病”という、あまり一般には知られていない難病に立ち向かう家族の実話を描いた感動映画『小さな命が呼ぶとき』。

ハリソン・フォードが出演だけではなく製作総指揮を務めています。
どう見ても生化学の天才研究者には見えないのですが、頑固で型破りな唯我独尊研究者役だから、まあいいのか。。。

それにしても、ブレンダン・フレイザーは良きパパ役がよく似合うな。
というか、最近パパ役以外見たことがない気がする…。

あれ？　『センター・オブ・ジ・アース』ではおじさん役だっけ？
まあ、似たようなモンですよね。子ども連れて大冒険してるんだから。

＜STORY＞
オレゴン州ポートランドに暮らすジョン・クラウリー。3人の子どもに恵まれていたが、そのうちの2人はポンペ病と言う難病に侵されていた。ポンペ病の子どもの平均寿命は9年。長女のメーガンは8歳になり、彼らに残された時間はどんどん短くなっていく…。ジョンはネブラスカ大学にポンペ病研究の第一人者ストーンヒル博士を訪ねる。ジョンはストーンヒル博士の研究を実用化するため、バイオ・テクノロジーの会社を興そうと決心する。

＜解説＞
この物語の主人公であり、ブレンダン・フレイザーが演じているジョン・クラウリーは実在の人物。
ポンペ病に侵された自らの子どもたちを救うため、バイオ・テクノロジーの会社を興し、大手製薬企業ザイマジェン社にその会社を売却し、ポンペ病の治療薬を作り上げたのです。

対するハリソン・フォード演じるストーンヒル博士は、複数の実在の人物を集約したキャラクターのようです。
ジョンを手助けした多くの科学者や事業家を一人に集約し、なおかつジョンと対立することもあるワンマン・キャラにすることにより、ドラマ性を高めたよう。

それにしてもね、子役の子どもたちがなんと言っても可愛いのですよ。

車いすで追っかけっこをし、おじいちゃん博士（ハリソン・フォードのことね）を軽々と負かしては、生意気な口を叩く長女のメーガン。
前歯がポッカリ抜けちゃった顔で無邪気に微笑む次男のパトリック。

二人とも、無邪気な子どもらしさを持っているのですが、たまに見せるどこか諦めを含んだ大人びた表情が、なんと言っても泣かせます。

そして、病気の子どもたちや仕事に苦しむ夫を笑顔で支える妻・アイリーンや、幸いにも病気に侵されなかった長男のジョン・Jr.。
5人の家族が支え合いながら、大きな目標を成し遂げて行く姿が、本当に感動を呼ぶのでした。

嫌な奴だと思っていた人がなんだかんだでいい人だったり、「人間っていいね！　家族って素敵だね！」と、素直に思える一作です。

　　
『小さな命が呼ぶとき』（105分／アメリカ／2009年）
原題：EXTRAORDINARY MEASURES
公開：2010年7月24日
配給：ソニー・ピクチャーズ　エンタテインメント
劇場：TOHOシネマズシャンテほか全国にて
製作総指揮・出演：ハリソン・フォード
監督：トム・ヴォーン
出演：ブレンダン・フレイザー／ケリー・ラッセル／メレディス・ドローガー／ディエゴ・ヴェラスケス／サム・M・ホール／ジャレッド・ハリス
公式HP：http://www.papa-okusuri.jp/