【映画レビュー】ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン / Bridesmaids
女性版『ハングオーバー』との前評判を聞き、大笑いする気満々で観に行った映画『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』。
繰り出される下品系下ネタの数々に腹を抱えて大笑いしつつも、意外にもちょっと涙ホロリとさせられてしまいました。
何にホロリとさせられたかと言うと、やっぱり女同士の友情のいい面とイヤな面、楽しい面とちょっとメンドくさい面、それぞれをリアルに描き出しているところ。
女同士というのはけっこう複雑で、自分以外の友人と仲良くしているのを知ると微妙に複雑な思いを感じたりもしたりします。
友人の幸せを祈りつつも、自分と同じくらい幸せで、自分と同じくらい不幸でもあって欲しい…。
大好きな友人に対しても、そんな思いを抱き合ったりもしているものなのです。
そんな女同士の複雑かつ美しい友情を、飾ることなくギャグ満載に描き出す、そのあっけらかんとした描き方に、なんとも感銘を受けました。
STORY
親友・リリアンの結婚が決まり、喜びながらも少し複雑なアニー。幸せな親友に比べて、自分は事業も失敗し、男には弄ばれ、何もかも崖っぷちなのだ。リリアンからブライズメイドのまとめ役・メイド・オブ・オナーを依頼され張り切るアニーだが、美人でリッチなブライズメイドの一人で新郎の上司の妻・ヘレンとうまくいかない。何もかもソツのないヘレンに対抗しようとしたアニーは大失敗し、リリアンとも大ゲンカ、まとめ役を降ろされてしまう…。
解説
脚本・出演を務めるクリステン・ウィグが、自らの体験をヒントにして作り上げたというこの作品。
クリステン・ウィグ演じるアニーは、男からはセックスフレンド扱いされ、経営していたケーキショップもつぶしてしまい、いい年をして実家暮らしをしているアラフォー女性。
お金もなく、意に染まない仕事をダラダラとし、親友のリリアンと過ごす時がストレス発散になっているという冴えない女性です。
しかし、親友のリリアンの結婚が決まり、ストレスフルなメイド・オブ・オナーの仕事をこなしている内に、臨界点に達してしまいます。
友人の結婚を喜ぶ心と寂しがる心、ブライズメイド仲間のヘレンに対する劣等感などから、クスリとお酒でハイになってしまい、パーティーをぶちこわしにしてしまうのです。
そのあたりのアニーの心の微妙な動きに、同じようなアラフォー女性としては、なんとも共感してしまったのでした。。。
この物語に登場するヤバめな女性たち、クリステン・ウィグ、マーヤ・ルドルフ、メリッサ・マッカーシーはみなアメリカでは有名なコメディエンヌたち。
「サタデー・ナイト・ライブ」などで活躍している彼女たちですから、体を張ったお笑いはお手のもの。
「そこまでやるか!?」と思うほどのゲロゲロネタなどで、大笑いさせてくれます。
女性のお笑いってどうなの?と思っている方にも、偏見を持たずにぜひ観て欲しいと思います。
あ、そう言えば、アニーをセックスフレンド扱いするひどい男を演じている男性。
クレジットが見つけられなかったのですが、よくよく思い返してみると、ドラマ「マッドメン」シリーズで主人公のドン・ドレイパーを演じているジョン・ハムでした。
ドン・ドレイパー、オフィスにやって来る女性を一人残さずいただいてしまう、恐怖のセックス中毒男…。
ジョン・ハムって、そういう“女性ときちんとした関係を築けない、問題を抱えた男”の役が好きなのでしょうかね。。。
別コラム
オトコに見せたいこの映画『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』
作品情報
『ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン』(125分/アメリカ/2011年)
原題:Bridesmaids
公開:2012年4月28日
配給:東京テアトル
劇場:ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて
監督:ポール・フェイグ
脚本:アニー・マモーロ
脚本・出演:クリステン・ウィグ
出演:マーヤ・ルドルフ/クリス・オダウド/エミリー・ケンパー/ウェンディ・マクレンドン=コーヴィ/ローズ・バーン/ジョン・ハム/メリッサ・マッカーシー/ティム・ハイデッカー/ジル・クレイバーグ
公式HP:http://www.bridesmaidsmovie.jp/
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