【映画レビュー】チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像
フジテレビ系列のドラマ版「チーム・バチスタ」シリーズと言えば、原作通りに伊藤淳史&仲村トオルという、男性同士のデコボココンビの主演でおなじみです。
対する東宝配給の映画版「チーム・バチスタ」シリーズと言えば、原作とちょっと違って竹内結子&阿部寛の男女コンビが主演、というイメージだったのですが…。
バチスタ・シリーズ最終作と銘打った映画『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』は、伊藤淳史&仲村トオル主演のドラマシリーズのキャラクターたちが登場する、ドラマ版を継承したものとなっています。
映画『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』を観終わった後、プレスなどを確認しても、竹内結子&阿部寛版に関する言及は、一切なし。
それにしても、東宝さん、ちょっと竹内結子&阿部寛版への愛がなさ過ぎじゃないでしょうか。
せめて配給する会社が違ってでもいれば、まだなんとなく納得はできるのですが、おんなじ東宝配給作品だし。
まあ、竹内結子&阿部寛版はTBS製作、伊藤淳史&仲村トオル版はフジテレビ製作ということで、テレビ局への配慮と言うことなのでしょうかね。
うーん、大人の世界って、大変。。。
<STORY>
神奈川県桜宮市の東城医大病院の隣接地に、厚生労働省官僚の白鳥圭輔念願の国立Aiセンターが発足することとなる。白鳥と東城医大医師の田口公平はオープンの準備に励んでいた。その頃、白鳥の上司である厚生官僚を含む10名が、謎の死を遂げる。Aiセンター特別顧問の東堂文昭教授は、最先端のMRI“リヴァイアサン”を使い、彼らの死因を特定してみせた。その頃、東城医大には「東城医大とケルベロスの塔を破壊する」という脅迫状が届く…。
<解説>
タイトルにある“ケルベロス”とは、生瀬勝久演じる登場人物の東堂文昭教授が、Ai(オートプシー・イメージング)を示して言う言葉。
3つの顔を持つ地獄の番犬・ケルベロスのことを、“医療の最終検査”“犯罪捜査の最初の検査”“遺族にとっての救いの光”の3つの顔を持つAiになぞらえているのです。
この最終章で、田口医師、厚生官僚の白鳥らは、厚生官僚を含む医療関係者10人が不振死した事件、そして国際Aiセンターに向けた脅迫事件に遭遇することとなります。
10人の不審死は事件なのか?
事件であればどうやって10人は殺害されたのか?
なぜ、この10人が狙われたのか?
そして、犯人は誰なのか?
さらに、国際Aiセンターへと東城医大への脅迫事件は誰の仕業なのかという謎にも直面します。
ドラマ「螺鈿迷宮」で白鳥が破滅に追い込んだ碧医翠院病院の娘・桜宮すみれが何かを企んでいるのではないかという疑惑もあり、白鳥と田口は事件解決に搬送するのです。
そんな中で、かつて白鳥が起こした医療ミス隠蔽が暴かれることとなり…。
海堂尊の人気小説を原作としたドラマシリーズを映画化したこの映画『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』。
原作の世界観が細切れに詰め込まれていたりして、原作読者には逆にわかりづらい部分も多いです。
まあ、この映画『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』は、あくまでも伊藤淳史&仲村トオル版の「チーム・バチスタ」シリーズのファイナルということで、それをわかった上で観に行った方がよいでしょう。
できれば、ドラマ「螺鈿迷宮」の登場人物やストーリーも抑えておいたほうが、楽しめることと思います。
『チーム・バチスタFINAL ケルベロスの肖像』(127分/日本/2014年)
公開:2014年3月29日
配給:東宝
劇場:全国にて
原作:海堂尊
監督:星野和成
脚本:後藤法子
出演:伊藤淳史/仲村トオル/桐谷美玲/松坂桃李/西島秀俊/戸次重幸/木下隆行/利重剛/加藤あい/名取裕子/栗山千明/生瀬勝久
公式HP:http://batista-movie.jp/
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