【映画レビュー】キングスマン:ゴールデン・サークル / Kingsman: The Golden Circle

キングスマン:ゴールデン・サークル [AmazonDVDコレクション]

前作ではサミュエル・L. ジャクソン演じるサイコなIT長者と戦ったイギリスの独立系スパイ機関“キングスマン”。
シリーズ第2作目となる『キングスマン:ゴールデン・サークル』では、ジュリアン・ムーア演じるこれまたサイコな女性実業家ポピー・アダムズと戦うこととなります。

いやー、なんだろう、キングスマンって独立系なだけあって、まともな悪の組織(というのも変ですが)ではなく、サイコな悪の組織を専門としたスパイ機関なのかしら?
もしくは、マシュー・ヴォーン監督ってば、悪の組織はみんなあんなサイコなものだと考えているのでしょうか。。。

まあとにかく、本作もマシュー・ヴォーンの悪趣味さが際立った、エッジィなスパイ映画に仕上がっておりました。。。

STORY

エグジーが亡きハリーの後を継ぎ“ガラハット”となって1年。ポピー・アダムズという女性が支配する世界最大の麻薬密売組織“ゴールデン・サークル”によってキングスマンの全拠点が襲われ、エージェントのエグジーとメカ担当のマーリンを除くキングスマンの全員が死亡してしまう。エグジーとマーリンは「最後の審判の日」のプロトコルに従い、アメリカ・ケンタッキー州にあるスパイ機関「ステイツマン」を訪ねる。そこで彼らは記憶を失ったハリーと再会するが…。

解説

重要な登場人物をけっこうあっさり殺してしまうことで知られるマシュー・ヴォーン監督。
本作でも、キングスマンを支えてきた主要メンバーをあっさり殺してしまいます。
その代わり、前作の『キングスマン』で死んだはずのコリン・ファース演じるハリー・ハートをあっさり復活されてたりもし…、キャラクターに対する柔軟な姿勢を見せてもいます。

本作では、ポピー・アダムズが支配する麻薬密売組織“ゴールデン・サークル”によってキングスマンのエージェントのほとんどを殺されてしまったため、生き残ったエグジーとマーリンがアメリカの独立諜報組織“ステイツマン”に助けを求め、そこで生きていたハリーと再会。
ステイツマンの助けを得ながら、エグジー、マーリン、ハリーの三人でゴールデン・サークルに立ち向かう形になります。
“キングスマン”と“ステイツマン”が共闘しながら、“ゴールデン・サークル”に立ち向かうわけですが、そこに二重スパイもいたりするから話はややこしくなったりもするのですが…。

本作の敵であるポピー・アダムズは、前作のヴァレンタインと同様のサイコパス。
気に入らない部下は人肉ミンチにして、その肉で作ったハンバーガーを他の部下に食べさせてしまうような恐ろしい女性です。
そんな彼女は、麻薬取引で大儲けしているにも関わらず、犯罪者であるため故郷のアメリカには帰れないことに不満を持っています。
カンボジアの奥地に50年代アメリカを模した“ポピー・ランド”を建設し、ダイナーや映画館、ボーリング場やライブホールで退屈を紛らわしているのです。
それで、アメリカに帰って会社組織を立ち上げ、麻薬ビジネスを合法的に展開していくために、ゴールデン・サークルが売っている麻薬にウィルスを混ぜ、全世界の麻薬中毒者を恐ろしいウィルスに罹患させてしまいます。
そのワクチンを人質に、麻薬ビジネスを合法化できるよう、アメリカ大統領と交渉しようとするのですが…。

エグジーやハリーたちキングスマンは、ステイツマンとともにそんなポピーの企みを阻止するために立ち上がります。

もちろんキングスマンたちもカッコいいのですが、出色なのはペドロ・パスカル演じるステイツマンのエージェント、“ウィスキー”。
2丁拳銃や投げ縄、飛び道具を駆使して一人でばったばったと倒していきます。
このペドロ・パスカル、チャニング・テイタムよりずーっと大活躍しているので、彼の動きにはぜひ注目していただきたいところですね。

まあ他にも、本人役で出演しているエルトン・ジョンがとんでもない衣装を着せられてけっこうな汚れ役で大活躍していたり、マーク・ストロング演じるマーリンが朗々と歌い上げる「カントリー・ロード」が素晴らしかったり、注目ポイントも多数です。
悪趣味でハデ好きなマシュー・ヴォーン監督が自分の好きな要素をガンガンに詰め込みまくっていたりするので、破綻も多く欠点も多い作品なのですが、それを補って余りある萌えポイントがあったりするわけです。
ぜひそのあたりは、自分なりの萌えポイントを映画館で確認していただければと思います。

関連ニュース

【映画ニュース】眼帯姿のハリーも登場!バージョンアップしたエグジーに期待も集まる『キングスマン:ゴールデン・サークル』予告編公開!:http://c-movie.jp/news/kingsmanjp_trailer/

関連作レビュー

【映画レビュー】キングスマン / Kingsman: The Secret Service:http://c-movie.jp/review/kingsman/
【映画レビュー】キングスマン:ゴールデン・サークル / Kingsman: The Golden Circle:http://c-movie.jp/review/kingsman2/
【映画レビュー】キングスマン:ファースト・エージェント / The King’s Man:http://c-movie.jp/review/the-kings-man/

作品情報

『キングスマン:ゴールデン・サークル』(140分/イギリス/2017年)
原題:Kingsman: The Golden Circle
公開:2018年1月5日
配給:20世紀フォックス映画
劇場:全国にて
監督・製作:マシュー・ヴォーン
製作総指揮:マーク・ミラー
音楽:ヘンリー・ジャックマン/マシュー・マージェソン
出演:コリン・ファースジュリアン・ムーアタロン・エガートンマーク・ストロングハル・ベリーエルトン・ジョンチャニング・テイタムジェフ・ブリッジスペドロ・パスカルソフィー・クックソンエドワード・ホルクロフト/サマンサ・ウォマック/ヴィニー・ジョーンズ/ハンナ・アルストロム/マイケル・ケインマイケル・ガンボンエミリー・ワトソン
Official Website:http://www.foxmovies-jp.com/kingsman/

関連商品

キングスマン:ゴールデン・サークル ブルーレイ プレミアム・エディション [4K ULTRA HD + Blu-ray]
タロン・エガートン(出演), コリン・ファース(出演), ジュリアン・ムーア(出演), マーク・ストロング(出演), ハル・ベリー(出演), チャニング・テイタム(出演), ジェフ・ブリッジス(出演), エルトン・ジョン(出演), ペドロ・パスカル(出演), マシュー・ヴォーン(監督)
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 (2018-04-06T00:00:01Z)
5つ星のうち4.4
¥12,962 (コレクター商品)
キングスマン:ゴールデン・サークル [AmazonDVDコレクション]
タロン・エガートン(出演), コリン・ファース(出演), ジュリアン・ムーア(出演), マーク・ストロング(出演), ハル・ベリー(出演), チャニング・テイタム(出演), ジェフ・ブリッジス(出演), エルトン・ジョン(出演), ペドロ・パスカル(出演), マシュー・ヴォーン(監督)
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 (2018-10-17T00:00:01Z)
5つ星のうち4.5
¥1,199
Kingsman: the Golden Circle
Kingsman: the Golden Circle

posted with amazlet at 18.01.31
Henry Jackman Matthew Margeson
La-La Land Records (2017-10-27)
売り上げランキング: 1,102
キングスマン ゴールデン・サークル (竹書房文庫)
ティム・ワゴナー ジェーン・ゴールドマン&マシュー・ヴォーン
竹書房
売り上げランキング: 3,854
キングスマン(字幕版)
キングスマン(字幕版)

posted with amazlet at 18.01.31
(2015-11-25)
売り上げランキング: 1
スポンサーリンク
レクタングル(大)
レクタングル(大)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Evernoteに保存Evernoteに保存