セットアップ / Setup
「デトロイトは恐ろしいところや…」と、デトロイトに対する間違った(!?)認識を広めてくれそうなクライム・ムービー『セットアップ』。
ラッパーの“50セント”ことカーティス・ジャクソンが、とにかく侠気にあふれたアニキ、サニーを演じ、お久しぶりな感じのするライアン・フィリップが、可愛い顔でとにかく小物な裏切り者・ビンスを演じています。
84分と時間も短いので、シネパトスでちょっと休憩しながら、男たちのドンパチを何も考えずに楽しむのにうってつけの作品です。
ブルース・ウィリス曰く、「デトロイトには神はいない」とのことなのですが、この映画で見る限り、警察もいなさそうです。。。
<STORY>
犯罪都市・デトロイトの街で兄弟のように育ったサニー、ビンス、デイブ。一緒に500万ドルのダイヤモンドを盗む大仕事を決行するが、ビンスがサニーとデイブを撃って一人で逃げてしまう。デイブは死に、サニーは偶然生き残る。ビンスの裏切りに怒ったサニーは、彼を追うことを決意。マフィアのジョンRとつるんでいるビンスに対し、サニーはジョンRと対立する大物ギャング・ビグズの仲間となり、彼の手伝いをしながらサニーを追いつめて行く…。
<Cheeseの解説>
大筋を辿ると、50セント演じるサニーがライアン・フィリップ演じる裏切り者・ビンスを追いつめるという単純な物語ですが、脇を彩るキャラクターがなかなか魅力的です。
ブルース・ウィリス演じるギャングの大物・ビグズや、ビグズの部下・ピーティ、そしてそのピーティを××するブッチャーなどなど、ただ者ではないキャラクターが登場します。
ビグズの部下・ピーティなんて、潰れた耳に抜け目のない表情で、どんなクセモノなのかと思ったら、意外にアレだったりも…。
このピーティを演じるランディ・クートゥア、私は本作で初めて知ったのですが、実は元UFC世界ライトヘビー級王者・元UFC世界ヘビー級王者、エクストリーム・クートゥア主宰の元総合格闘家というスゴい人だったのですね。
すごく重要な役というわけではないのですが、強烈な印象を残してくれました。
ちなみに、監督のマイク・ガンサーはもともとハリウッドのスタントマンで、『ダイ・ハード4.0』や『ワイルド・スピード MEGA MAX』なども手がけてきた人なのだそうです。
ガラスを割りまくった痛そうな格闘シーンなどもあるのですが、そのあたりにこだわりがあるのかもしれませんね。
決して娯楽映画の本流というわけではないですが、竹内力アニキの暴れっぷりを楽しむVシネのような感覚で観るとなかなか楽しめる、骨太な犯罪劇だと思います。
『セットアップ』(84分/アメリカ/2011年)
原題:Setup
公開:2012年3月10日
配給:日活
劇場:銀座シネパトスほか全国にて順次公開
監督:マイク・ガンサー
出演:カーティス“50セント”ジャクソン/ブルース・ウィリス/ライアン・フィリップ/ジェナ・ディーワン/ランディ・クートゥア/ジェームズ・レマー/ウィル・ユン・リー/ブレット・グランスタッフ
公式HP:http://setup-eiga.com/
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