【映画レビュー】ミスターGO! / Mr. GO
ゴリラがその怪力を活かしてプロ野球選手となり、万年最下位球団を連戦連勝に導く…という、まるでマンガのようなストーリーをそのまま実写にしてしまった韓国映画『ミスターGO!』。
まあ、荒唐無稽なストーリーと言うのは一目でわかるわけで、リアリティなどを求めてはいけない映画であるというのは言うまでもないことなのですが。
驚くべきは、フルCGで製作されたデジタルアニマルキャラクター・ウェイウェイ(ミスターGO)のクオリティです。
ゴリラの太く黒い剛毛や、おじいちゃんゴリラゆえの白髪まじりのうねった毛がきれいに一本一本表現されたそのクオリティに、「韓国のCG製作技術、侮れん…」と驚いてしまいました。
このウェイウェイ、アジアで初めてのデジタルアニマルキャラクターということですが、日本はこのクオリティのCGを作ることができるのでしょうかね。。。
まあ、おっさんゴリラということで、あまり可愛い造形ではありませんが、見ているうちに可愛く愛おしく思えてくるから不思議です。。。
STORY
ロンパサーカス団のウェイウェイは吉林省大地震で祖父を亡くし、祖父の跡を継いで借金だらけのサーカス団団長をしていた。ロンパサーカス団のスターは野球の得意なゴリラのリンリン。ある日、リンリンが韓国プロ野球界からスカウトされ、トゥサン・ベアーズに入団することに。“ミスターGO”という選手名で大活躍し、一躍スター選手となる。しかし、リンリンが同席していないことに不安になったウェイウェイが、試合中に暴れてしまい…。
解説
『カンナさん大成功です!』、『国家代表!?』のキム・ヨンファ監督が描くこの映画。
“ミスターGO”の活躍を描くアニマル・スポーツ・ムービーであると共に、幼い頃からゴリラと寝起きを共にした少女・リンリンとゴリラ・ウェイウェイの友情物語でもあり、プロ野球で夢を果たせなかった男や借金取りの男たちが、現状に復讐する物語でもあります。
まあ、中国の借金のシステムとか、細かな点は明らかにおかしな部分もありますが、そのあたりは目をつぶって、リンリンとウェイウェイがトラブルをくぐりぬけて、友情をより深いものにしていく作品と見るのが正しいのでしょう。
しかし、中日ドラゴンズのオーナー役でオダギリジョーが出演していたり、日本人的にはツボもありますが、中日ドラゴンズと読売ジャイアンツのオーナーが韓国プロ野球の球団フロント陣に対して深々と土下座をしたり、日韓の微妙な問題点をくすぐる場面も。
これがナベツネさんくらいのキャラが土下座するのなら、むしろ面白かったのかもしれませんけどね。。。
作品情報
『ミスターGO!』(133分/韓国/2013年)
英題:Mr. GO
公開:2014年5月24日
配給:ギャガ
劇場:シネマライズほか全国にて順次公開
製作:パク・サンジュン/ビクター・チャン
製作・監督・脚本:キム・ヨンファ
撮影:チョン・デソン/パク・ヒョンチョル
音楽:イ・ジェハク
出演:シュー・チャオ/ソン・ドンイル/キム・ガンウ/オダギリジョー
公式HP:http://go.gaga.ne.jp
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