【映画レビュー】ローガン・ラッキー / Logan Lucky
引退宣言をものともせず、華麗に“映画監督”として再び立ち上がったスティーヴン・ソダーバーグの復帰作、『ローガン・ラッキー』。
ノースカロライナ州コンコードにあるシャーロット・モーター・スピードウェイを舞台に、アメリカの片田舎で暮らすルーザーたちの起死回生の一発逆転物語を、ちょっとばかり切なく描き出しています。
STORY
高校時代はアメフトのスター選手だったものの、足の怪我のせいで今は冴えない日々を贈るジミー・ローガン。妻とは離婚し愛娘とも別居、建設業の仕事もクビになったジミーは、弟のクライドや妹のメリーを仲間に引き入れたシャーロット・モーター・スピードウェイの売上金を盗むという現金奪取計画を立てる。この計画のため、ジミーとクライドは現在服役中の爆破のプロ、ジョー・バングに協力を仰ぐ。しかし、計画を早める必要ができ…。
解説
この映画は、不運で有名なローガン一家の子どもたち、チャニング・テイタム、アダム・ドライバー、ライリー・キーオの3人が演じるジミー&クライド&メリー・ローガン兄弟が、シャーロット・モーター・スピードウェイの金庫から現金強奪を目論む物語です。
とはいえ、ローガン兄弟は犯罪に関しては素人。
地元じゃ最強の有名爆弾犯、ダニエル・クレイグ演じるジョー・バングに協力を仰ぎます。
ジョーも自分の二人の弟を仲間に引き入れ、間に合わせのチームを結成。
シャーロット・モーター・スピードウェイで小規模なレースが行われる日に服役中のジョーを脱獄させて、売上金の入った金庫破りに参加させるという計画を立てるのです。
しかし、計画は予定通りにいかないもの。
金庫に近づける日程があまりないことを知った彼らは、全米屈指のNASCARレース、「インディ500」、「コカ・コーラ600」が行われるメモリアルデーに金庫破りを決行することになるのです。。。
この映画、舞台も田舎ならば、登場人物も田舎の人々。
言ってみれば、アメリカの田舎で、中途半端なルーザーたちがおっかなびっくり、あまり華麗ではない強奪作戦を展開していく話なのです。
冒頭、そして劇中でも「カントリー・ロード」などのカントリーミュージックが効果的に使われています。
ジョー・バングが服役している刑務所の所長役で2度もグラミー賞を受賞している人気カントリーシンガー、ドワイト・ヨアカムが登場していることからも、カントリーミュージックがこの作品の重要なテーマであることもわかるでしょう。
広大なアメリカは、NYやLAだけじゃない。
他の地域にも多くの人間が懸命に暮らしていて、それぞれに好きな音楽を聴いたり、カーレースを楽しんだりして、日々を送っているんだ。。。
スティーヴン・ソダーバーグが“アメリカの現実”の一つを描き出した、ポップかつシニカルな一作です。
作品情報
『ローガン・ラッキー』(119分/アメリカ/2017年)
原題:Logan Lucky
公開:2017年11月18日
配給:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント、STAR CHANNEL MOVIES
劇場:TOHOシネマズ日劇ほか全国にて
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:レベッカ・ブラント
音楽:デヴィッド・ホームズ
製作・出演:チャニング・テイタム
出演:アダム・ドライバー/ダニエル・クレイグ/ヒラリー・スワンク/ライリー・キーオ/セス・マクファーレン/ケイティ・ホームズ/キャサリン・ウォーターストン/ファラ・マッケンジー/ドワイト・ヨアカム/セバスチャン・スタン/ブライアン・グリーソン/ジャック・クエイド/デヴィッド・デンマン/ジム・オヘア/メイコン・ブレア/チャールズ・ハルフォード/リアン・ライムス/ジェスコ・ホワイト/ジェフ・ゴードン/カール・エドワーズ/カイル・ブッシュ/ブラッド・ケセロウスキー/ジョーイ・ロガーノ/カイル・ラーソン/ライアン・ブレイニー
Official Website:http://www.logan-lucky.jp/
関連商品
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント (2018-08-08T00:00:01Z)
¥3,000
Milan Records (2017-08-18)
売り上げランキング: 26,610