【映画レビュー】ジョン・カーター / John Carter
1965年にエドガー・ライズ・バロウズによって書かれたSF小説の金字塔的作品「火星のプリンセス(A Princess of Mars,1917)」。
この作品を『ファインディング・ニモ』、『ウォーリー』のアンドリュー・スタントンが実写化したのが、この映画『ジョン・カーター』です。
まあ、史上最悪の赤字作品になりそうだとか、いろいろ噂の作品でもありますが…。
ジョン・カーターを演じるテイラー・キッチュの1960年代南部紳士ぶりや、火星に行ってからの見事な肉体美などを堪能できたので、その点で私は満足です。
超高速で移動する謎の生物・ウーラのキモカワぶりも、ちょっとクセになりそうではありますね。。。
<STORY>
1868年、軍人のジョン・カーターは、未知なる惑星バルスームに瞬間移動してしまう。重力の違いから、ジョンは素晴らしいジャンプ力を得て、超人的なパワーを発揮するように。緑色で4本の腕を持ち身長が2.8メートルにもなるサーク人と出会い、行動を共にする。バルスームには、サーク人の他に地球人と似た姿形の赤色人もいて、ふたつの国で勢力争いを続けていた。そんな赤色人たちは、実は女神の使途とされるサーン族に操られていた…。
<解説>
CGアニメの世界で活躍してきたアンドリュー・スタントン監督が、初めて実写映画に挑戦したこの作品。
そのせいで、どこかアニメっぽいというか、ギャグっぽい要素もちりばめられた作品になっています。
アニメだとうまく処理されるのでしょうが、実写となるとどこか空回りな印象を受けるのはなぜなのでしょうか。。。
いや、まあ面白くないわけではないんですけどね。
ただ、惑星バルスームが火星で、そこには緑色人(CGで描かれた異形の人びと)と赤色人(地球人とほぼ同じ外見)がいて、その中でもヘリウム国とゾダンガ国が勢力争いをしていたり、さらには全宇宙の支配を企む進化した武器や移動手段などを持つサーン族が神として君臨しているなど、設定が複雑で、何も知らずに観に行くとちょっとわかりにくいかと思います。
そこらあたりの説明がもっとスムーズになされていたり、工夫してあれば良かったのではないかと思ったり。
ストーリーの進め方が多少荒っぽい点も気になりましたね。
しかし、映像的にはかなり面白く、雄大で、見どころは多いかと思います。
映画館に行く前には、公式サイトなどで一度設定を確認してから観に行くといいかもしれないですね。
個人的には、この世界観をジブリアニメで観てみたいと思ってしまいました。
宮崎駿監督があの世界観を描くと、けっこうハマると思うんですよねぇ。
まあ、主人公は少年少女になってしまうとは思うのですが。。。
『ジョン・カーター』(133分/アメリカ/2012年)
原題:John Carter
公開:2012年4月13日
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
劇場:全国にて
原作:エドガー・ライズ・バロウズ
監督:アンドリュー・スタントン
出演:テイラー・キッチュ/リン・コリンズ/サマンサ・モートン/マーク・ストロング/キーラン・ハインズ/ドミニク・ウェスト/ジェームズ・ピュアフォイ/ウィレム・デフォー/ダリル・サバラ/トーマス・ヘイデン・チャーチ/ポリー・ウォーカー/ニコラス・ウッドソン/ドン・スターク/デヴィッド・シュワイマー/アート・マリック/ジョン・ファヴロー
公式HP:http://www.disney.co.jp/
johncarter/
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