【映画レビュー】ジーサンズ はじめての強盗 / Going in Style
モーガン・フリーマン(80歳)、マイケル・ケイン(83歳)、アラン・アーキン(82歳)という、3人の80オーバーアカデミー賞俳優たちが顔を揃えたコメディ映画『ジーサンズ はじめての強盗』。
なんといっても、この3人が生きて動いてしゃべって笑っているだけで、もう画面が豪華。
枯れている感じがまったくないのが素晴らしい!
日本でも近頃は老俳優たちが顔を揃えたドラマが話題ですが、やはりおじいちゃんになるまで俳優を続けてこられた方達って、やっぱり実力があるのですよね。
何をやっても余裕綽綽、すべてお任せしたくなります。
もっともっと暴れて欲しいと、敬意を込めつつ笑ってしまう、楽しい一作でした。
STORY
ジョーとウィリー、アルの三人は40年間ウェクスラー社の工場で働いてきた親友同士。いつも三人でブルックリンの公園で、ローンボウリングをしている。ある日、ウェクスラー社が買収され、三人が40年間収め続けた年金が払われないことになる。さらにジョーには銀行から家の差し押さえ通知が届く。銀行に行ってもまったく相手にされず、怒り心頭のジョー。偶然に銀行強盗に遭遇したことをきっかけに、自分たちでも銀行強盗をしようと思いつく。
解説
『ミリオンダラー・ベイビー』でアカデミー賞助演男優賞を受賞したモーガン・フリーマン。
『ハンナとその姉妹』、『サイダーハウス・ルール』で、2度のアカデミー賞助演男優賞を獲得したマイケル・ケイン、『リトル・ミス・サンシャイン』でアカデミー賞助演男優賞を受賞したアラン・アーキン。
この3人の名脇役俳優が、堂々と主役を張って、銀行強盗を企てる3人のおじいちゃんを演じています。
この3人のオスカー俳優が揃っているというだけで、思わず観たくなる映画ファンも多いことでしょう。
実はこの作品、1979年の映画『お達者コメディ/シルバー・ギャング』をリメイクしています。
『ジーサンズ はじめての強盗』という邦題、ちょっとひどい気もしますが、“お達者コメディ”という前作の邦題もひどいので、まあこれでいいのかもしれません。
前作も今作も、原題は同じ『Going in Style』なのですけどね。。。
さて、3人のオスカー俳優の役どころは、こんな感じ。
孫思いの理性派ながら、銀行強盗なんて大それたことを言い始める大胆おじいちゃん、マイケル・ケイン。
実は親友の二人にも打ち明けていない秘密を持つ思索派おじいちゃん、モーガン・フリーマン。
ちょい悪でモテモテ、実は絶倫の性豪おじいちゃん、アラン・アーキン。
こんなおじいちゃんたちが、どう考えてもできそうもない銀行強盗を計画し、アドバイザーの指示のもとに銀行強盗を実行しようとするのです。
この計画から実行の模様が、なんとも軽やか。
小気味よく実行されている作戦の数々に、思わずニヤリとさせられてしまいます。
まあ、老人による万引きとか、消えた年金とか、日本でも話題になっている哀しいモチーフも登場しますが…。
この3人が演じている限りはなかなか楽しく感じられます。
年を取ってもいい友人がいれば、きっと老後も楽しいはず…なんて思わせてくれるこの作品。
弱き者が強きものを成敗する、クライムコメディ。
このくらい楽観的でスカッとさせてくれる作品も、たまにはいいですよね。だって映画だし。
作品情報
『ジーサンズ はじめての強盗』(96分/アメリカ/2017年)
原題:Going in Style
公開:2017年6月24日
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場:新宿ピカデリーほか全国にて
監督:ザック・ブラフ
製作:ドナルド・デ・ライン
製作総指揮:トビー・エメリッヒ/サミュエル・J・ブラウン/マイケル・ディスコ
脚本:セオドア・メルフィ
音楽:ロブ・シモンセン
衣装:ゲイリー・ジョーンズ
出演:モーガン・フリーマン/マイケル・ケイン/アラン・アーキン/ジョーイ・キング/クリストファー・ロイド/アン=マーグレット/マット・ディロン/ピーター・セラフィノウィッツ/キーナン・トンプソン/シオバン・ファロン/ジョン・オーティス
Official Website:https://warnerbros.co.jp/movie/g3z/
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