【映画レビュー】相棒 -劇場版III- 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ
大人気のドラマ「相棒」シリーズの映画化第三弾となる『相棒 -劇場版III- 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ』。
本作は水谷豊演じる杉下右京、成宮寛貴演じる三番目の相棒・甲斐享が太平洋に浮かぶ孤島にて殺人事件を解明し、さらなる陰謀を暴いていく物語です。
でも、うーん、ちょっと物語が複雑かな。
ドラマのスペシャルなんかでもそうですが、シリーズを重ねるに連れて、どんどん複数の事件が絡み合って、思いもかけない方向に話が転がっていくようになってますね。
ドラマとしては面白いのですが、ミステリーとしては、観客から謎解きの楽しみを奪っているような気も。。。
STORY
太平洋に浮かぶ、東京から300キロ離れた鳳凰島。その島は私有地で、元自衛官の民兵たちが暮らしていた。この島である男性が馬に蹴られて死亡するという事故が起こる。その事故と、島にまつわる噂の真相を調べるため、警視庁特命係の杉下右京、甲斐亨の二人は島へ向かった。その島で彼らを出迎えたのは、民兵組織のリーダー・神室司と女性隊員・高野志摩子。やがて鑑識課の米沢守、捜査一課の伊丹、三浦、芹沢らも島にやって来て…。
解説
杉下右京、甲斐亨、鑑識課の米沢守(六角精児)、捜査一課の伊丹憲一(川原和久)、三浦信輔(大谷亮介)、芹沢慶二(山中崇史)らが南の島に大集合し、ある事件と大きな陰謀に挑む本作。
二代目相棒の神戸尊(及川光博)、組対五課の角田課長(山西惇)ら、おなじみのメンバーももちろん登場する、相棒オールスターキャスト映画です。
しかし、和泉聖治監督、ディレッタントな杉下右京のユーモラスな姿を見せて軽さを演出しようとしたのか…、どうも、前半の謎解き部分のテンポが悪いような。
前半の事件調査の部分はすっとばして、後半の自衛隊などが絡むアクション展開を早く持って来た方が、テンポも勢いも良かったような気がします。
まあ、“民兵”、“生物兵器”、“国防”なんて設定も、日本ではなかなかリアリティを出すのが難しいですからね。。。
平和ボケした日本人には、いろんな意味で受入れがたいテーマなのかもしれません。
これまでも警察内部の腐敗、金融危機など社会的なテーマに挑んできた「相棒」劇場版シリーズ、軽いエンターテインメント作品にするわけにもいかず、なかなかテーマ選びが難しいところまで来てしまっているのかもしれません。
成熟しきったシリーズというのも、なかなか大変なのですね。。。
作品情報
『相棒 -劇場版III- 巨大密室!特命係 絶海の孤島へ』(114分/日本/2014年)
公開:2014年4月26日
配給:東映
劇場:全国にて
監督:和泉聖治
脚本:輿水泰弘
音楽:池頼広
出演:水谷豊/成宮寛貴/伊原剛志/六角精児/釈由美子/風間トオル/渡辺大/吉田鋼太郎/宅麻伸/及川光博/石坂浩二/川原和久/山西惇/大谷亮介/山中崇史/神保悟志/片桐竜次/小野了/真飛聖/鈴木杏樹/神尾佑/金児憲史/渡邉紘平/瀬川亮/生島勇輝/中薗光博/島かおり/嶋田久作/六平直政
公式HP:http://www.aibou-movie.jp/
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