【映画レビュー】ピザボーイ 史上最凶のご注文 / 30 Minutes or Less
『ソーシャル・ネットワーク』のジェシー・アイゼンバーグが、もうフェイスブックを退会して出演した映画『ピザボーイ 史上最凶のご注文』。
『ゾンビランド』のルーベン・フライシャー監督と再タッグを組んで、ダメダメ男を演じています。
ダメ男ばかり6人も出てくるこの作品ですが、ダメ男たちのバディ・ムービーと言った趣。
それも、“いいもの”だけじゃなく、“わるもの”の方のダメ男二人のバディ・ムービーとしても楽しめるところが新しいところです。
いや~、それにしても、男の子ってホントにバカだねえ。。。
<STORY>
ピザ屋で働くニックは、30分の配達制限時間も守れない、いい加減な生活を送っている。ある日、ピザを配達に行った先で、猿のマスクをかぶった二人組に時限爆弾付きのベストを着せられ、「爆弾を解除して欲しければ、10時間以内に銀行強盗をして10万ドルを持って来い」と脅される。猿のマスクの二人組は、父親を殺すための資金を必要としていたのだ。ニックは幼なじみのチェットを無理矢理付き合わせ、車を盗んで銀行強盗に向かう…。
<解説>
ピザ屋で働く主人公のニックと、代理教師として働くチェストの二人は、生まれ育った地元でウダウダ不満をいいながら暮らす幼なじみ。
自分の将来にも自信が持てず、好きな女の子とちゃんと付き合うこともできず、ダラダラと暮らしています。
一方、ドウェインとトラヴィスも、同じく生まれ育った地元でウダウダ不満をいいながら暮らす幼なじみ。
いつも口うるさく文句を言うドウェインの父親を殺すため、殺し屋を雇おうと計画します。
ドウェインの父親は退役軍人ですが、宝くじがあたり財産を持っているのです。
しかし、殺し屋を雇うためにはひとまず10万ドルが必要。その10万ドルを工面するため、自分と関係のない他人に銀行強盗をさせようと計画するのです。。。
ニック&チェスト、ドウェイン&トラヴィスも、似たようなダメ幼なじみ二人組。
加害者と被害者という立場は正反対ですが、どちらも行き詰まった現状を打破したい気持ちを持ちつつ、打破できないまま暮らしていたのです。
しかし、ドウェイン&トラヴィスが一歩踏み出したせいで、ニックは爆弾ベストを着せられ銀行強盗をするハメに。
チェストもそれを手伝わされることとなり、二人で新しいステージに踏み込まざるを得なくなるのです。
ニック&チェストは車泥棒、銀行強盗、殺し屋との対決など、今まで考えたこともないような冒険をし、二人の絆を深め、ちょっとだけ成長していきます。
この映画の面白いのは、悪者であるドウェイン&トラヴィスも心底の悪人ではないところ。
浅はかでおバカだけれど、憎むべき極悪人ではないのです。
彼らも、ニックに爆弾ベストを着せたり殺し屋を雇おうとしたために、不慮のアクシデントに襲われて、二人の絆を深め、ちょっとだけ成長していきます。
言ってみればダメ男二人組×2の友情&成長物語である本作、映画の小ネタや下ネタも満載で、最初から最後まで「いや~、下らない~」と思いながらもいろいろ笑わせてくれます。
男の子はきっと共感でき、女性はきっと男の子のおバカさ加減に苦笑いしつつも楽しめる…。
そんな作品だと思います。
『ピザボーイ 史上最凶のご注文』(82分/アメリカ/2011年)
原題:30 Minutes or Less
公開:2011年12月3日
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
劇場:ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開
監督:ルーベン・フライシャー
出演:ジェシー・アイゼンバーグ/アジズ・アンサリ/ダニー・マクブライド/ニック・スウォードソン/マイケル・ペーニャ/フレッド・ウォード
公式HP:http://www.pizza-boy.jp/
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