【映画レビュー】1911 / 辛亥革命
あの大アクション・スター、ジャッキー・チェンの出演第100作目、そしてジャッキーが総監督を務めている映画『1911』。
この映画は今からちょうど100年前、1911年に始まった辛亥革命の模様を、その立役者である孫文と黄興の姿を通して描く歴史大作。
ジャッキーは辛亥革命を武力から支えた、黄興を演じています。
恥ずかしながら、辛亥革命や孫文について、教科書で名前を知っているくらいの知識しかなかった私ですが、この作品でラストエンペラー・溥儀の清王朝退位の模様や、辛亥革命の概要を知ることができました。
STORY
日清戦争後、日本、イギリス、フランスなどの列強諸国から支配を受け始めていた中国。清王朝は2歳の皇帝・溥儀を擁し、衰退の一途をたどっていた。そんな中国を憂い「中国同盟会」を結成した孫文は、1911年3月に指名手配を受け、国外逃亡することになる。孫文は信頼する同士・黄興に革命の指揮を託す。黄興は4月の黄岡崗蜂起に失敗した後、10月の武昌蜂起に成功し、辛亥革命が波及していく…。やがて孫文は帰国し、大総統逝去を実施する。
解説
正直、中国の歴史に疎く、孫文、袁世凱くらいは知っていたものの、黄興の名はこの作品で初めて知りました。
ジャッキーが演じる黄興は、中国から逃亡せざるを得なかった孫文に代わり、辛亥革命の“武”を担当した人物。
作品中では、若き兵士たちと一緒に戦場を駆け回り、若き兵士たちの死に心を動かす“情”の人物としても描いています。
映画出演第100作目となった作品が、いわゆるいわゆる“ジャッキーっぽい”カンフー映画ではなく、辛亥革命の礎となり、若き兵士たちと共に戦った人物を演じているというのが、ジャッキーの中国映画へのスタンスを表しているようにも思えますね。
基本的に戦争シーンが多いものの、カンフーアクションも一部あり。
そんなに派手なシーンではないものの、ジャッキーファンにはうれしいシーンでしょう。
ジャッキーの息子であるジェイシー・チャンが若き兵士役で出演していたり、ラスト・エンペラーの母・隆裕皇太后役であのジョアン・チェンが出演しているのも、なかなかの見どころと言えるでしょう。
作品情報
『1911』(122分/中国/2011年)
原題:辛亥革命
英題:1911 Revolution
公開:2011年11月5日
配給:東映
劇場:丸の内TOEIほか全国にて
総監督・出演:ジャッキー・チェン
監督:チャン・リー
出演:ジャン・ウー/ウィンストン・チャオ/スン・チュン/ジェイシー・チャン/リー・ビンビン/ユィ・シャオチュン/ジョアン・チェン/フー・ゴー
公式HP:http://www.1911-movie.jp/
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