【映画レビュー】トロン:レガシー / Tron: Legacy
父の創りだした電脳世界に入り込み、父と同じ顔をした男と戦う運命を担った若者。
電脳世界で、小さなバグをも許さず、誤ったバグを強制的に排除しようとするプログラムと、突然変異で“意志を持ち”“自由に動き始めた”プログラムの戦い。
こう聞くと、なんだかいろいろな映画を思い出しませんか?
そう。「マトリックス」シリーズや、「スター・ウォーズ」シリーズ。
他にも、細かい点でいろいろ「あの映画でもあったような…」と思わせられる演出も。
でも、あえてこれだけ有名作品との類似要素を入れて来たというところに、製作者側の並々ならぬ自信を感じる映画『トロン:レガシー』。
新しい細部にまでこだわった3D映像と迫力の音響に、新しい“体感型3D映画”を感じました。
できれば、IMAXシアターとかでもう一度観たいな…。
STORY
20年前に失踪した父・ケヴィンから届いたメッセージに従って、父の残したゲームセンターを訪れたサム・フリン。父のコンピュータにログインしたところ、いつの間にかサムはコンピュータの仮想世界「トロン」に転送されていた。そこでサムは危険なゲームに巻き込まれ、命をかけて戦うことに。しかし、ゲーム中にクオラという美女に助け出され、山の中の隠れ家へ連れて行かれる。そこで待っていたのは、20年前に失踪した父だった…。
解説
『トロン:レガシー』の売りは、やはりあの素晴らしい電脳世界“トロン”の世界観。
グリッドの中を走り受けるライト・サイクル(バイク型の乗り物)やライト・ランナー(車)と、その後ろにたなびく蛍光色のバリア=ライト・リボンの美しいこと!
その美しい3D映像と、迫力の音響を体験できるだけで、この作品は観る価値ありだと思います。
映像だけではなく、均整のとれたナイスバディのプログラムたちの体にぴったりとした衣装も、いかにも「近未来!」という感じで素敵でした。
黒髪ボブが似合いすぎるクオラ役のオリビア・ワイルドもキュート過ぎる!!
ダフト・パンクの手掛けた音楽も、よかったですね。
劇中でクラブのシーンがあるのですが、このクラブシーンでは例のヘルメット姿のダフト・パンクがDJ役で出演しています。
ほとんどいつもどおりの姿で、あのトロン・ワールドにまったく違和感なく溶け込んでいるダフト・パンクも、よく考えたらすごい人たちですね。
それにしても、ダフト・パンクが自ら回してくれるクラブがあるんだったら、ぜひとも行ってみたいものです。
実はこの『トロン:レガシー』、1982年に製作された映画『トロン』の続編に当たります。
1982年版ではジェフ・ブリッジス演じるケヴィン・フリンが主人公なのですが、本作ではケヴィンの息子・サムが主人公となっています。
1982年版から引き続き出演しているのは、ジェフ・ブリッジズとアラン(トロン)役のブルース・ボックスレイトナー。
前作を知らなくても特に問題なく楽しめるのですが、前作を知っていた方が、ラストの○○○の行動の意味が、理解しやすいかもしれません。
さて、最後に、個人的に気になった点をひとつ。
本作の重要なシーンに、1989年から封鎖されていたゲームセンターから、サムがトロンに転送されるシーンがあります。
そのシーンの前に、Eurythmicsの「Sweet Dreams (Are Made of This)」がすごく印象的に使われているのですが、この曲って前作でも使われていたのかなあ。サントラには入っていないみたいなんですが。
まあ、細かいことなんですけど、80年代のイメージを再現するためだけにしては、印象に残り過ぎるような使われ方をしていたので、ちょっと気になったのでした。
前作へのオマージュなんだったら、ちょっと気がきいてる感じがしますよね。
別コラム
作品情報
『トロン:レガシー』(126分/アメリカ/2010年)
原題:Tron: Legacy
公開:2010年12月17日
配給:ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
劇場:TOHOシネマズ日劇ほか全国にて
監督:ジョセフ・コジンスキー
音楽:ダフト・パンク
出演:ギャレット・ヘドランド/ジェフ・ブリッジス/オリビア・ワイルド/マイケル・シーン/ボー・ガレット/ブルース・ボックスレイトナー
公式HP:http://www.tron-movie.jp/
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