【映画レビュー】REC/レック3 ジェネシス / REC3 GENESIS
「REC/レック」シリーズ三作目となる『REC/レック3 ジェネシス』。
もはやRECであってRECでない…というか、あんまりRECしていないのですが。
でも、監督たちがこの作品でやりたかったことは充分伝わってきました。
血まみれ花嫁がチェーンソーをぶんまわしてゾンビと戦う絵なんて、ゾンビ好きにはたまらない!
しかも、血まみれ花嫁役のレティシア・ドレラってば、棒のようにスリムな体にぎょろりと大きな目で、血や泥にまみれたウェディングドレス姿の彼女は、まさに墓から蘇ったコープス・ブライドのよう。
キュートでグロくて魅力的です。
切り株映画でありながら、純愛映画でもあるこの作品。
監督が自分の妻(レティシア・ドレラ)を主演に迎え、やりたい放題、好き放題に作ったとしか思えない、趣味感たっぷりの作品なのです。
製作者たちが楽しんで作っている映画って、それだけでもいい作品な気がします。
STORY
バルセロナの式場で結婚式の日を迎えたコルドとクララ。二人の人生最高の日、犬に噛まれたというペペ叔父さんの様子が披露宴の最中におかしくなり、妻の首を噛み切ってしまった。やがて同じ症状の感染者たちが会場になだれ込み、会場は阿鼻叫喚の巷と化す。コルドとクララははぐれてしまうが、クララが放送でコルドに愛を告げるのを聞き、コルドは感染者のいる式場に舞い戻る。しかし、教会中に感染者たちがあふれ、彼らを狙っていた…。
解説
POV(ポイント・オブ・ビュー)方式で、出演者がカメラを持って映像を撮影しているというスタイルで、ゾンビのようになった奇妙な感染者たちとの戦いを描いた「REC/レック」シリーズ。
本作『REC/レック3 ジェネシス』は、このシリーズ第一作『REC/レック』と同じとき、スペイン・バルセロナの別の場所で同時進行的に発生していた感染者たちとの戦いを描いています。
本作は、冒頭ではPOV方式を使ってはいるものの、冒頭以外はまったくRECしていません。
RECのRECたるゆえんは、POV方式にあるのではなく、感染者たちとの戦いにあるということなのでしょうね。
スペインの作品らしい生々しさとグロさ、奇妙な笑いがミックスされたこの作品、80分という短い時間にコンパクトに素敵な要素がまとまった、切り株好き、ゾンビ映画好きならきっと楽しめる作品だと思います。
作品情報
『REC/レック3 ジェネシス』(80分/スペイン/2012年)
原題:REC3 GENESIS
公開:2012年4月28日
配給:ブロードメディア・スタジオ
劇場:シネマスクエアとうきゅう、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開
監督:パコ・プラサ
出演:ディエゴ・マルティム/レティシア・ドレラ/イスマエル・マルティネス/アレックス・モネア/ハビエル・ポテト/セニョール・べ/エミリオ・メンチェッタ/ハビエル・ルアノ/クレア・バシェット
公式HP:http://www.rec3.jp/
関連商品
Happinet(SB)(D) (2014-04-02T00:00:01Z)
¥1,456
Happinet(SB)(D) (2014-04-02T00:00:01Z)
¥949
売り上げランキング: 6074
売り上げランキング: 37149