【映画レビュー】スクランブル / Overdrive
父親であるクリント・イーストウッドが監督した2006年の映画『父親たちの星条旗』でデビューしながらも、その後あまりパッとした活躍のなかったスコット・イーストウッド。
しかし、今年は違います。
『ワイルド・スピード ICE BREAK』に新キャラで仲間入りしたかと思うと、とうとうこの映画『スクランブル』ではなんと主演をゲット!
父親そっくりの憂いを帯びた横顔と均整の取れたスタイルで、なかなかのアクション俳優ぶりを見せています。
STORY
父親から車泥棒のテクニックを受け継いだ異母兄弟のアンドリューとギャレットはは、ヨーロッパ全土をまたぐ高級車専門の車泥棒。彼らはオークションで落札されたばかりの世界に2台しかないという1937年型ブガッティを盗み出す。しかしその車の落札者は南欧最大のマフィア、モリエールだった。モリエールに拉致された二人は、命を助けてもらう引き換えにクレンプという大富豪が持つ1962年型フェラーリ250GTOを盗み出すという取引を持ちかける。
解説
この映画の主人公、アンドリュー・フォスターは車泥棒を生業とする人物。
父親から車泥棒の技術を仕込まれた異母兄弟のギャレットとともに“フォスター兄弟窃盗団”として鳴らしています。
また彼には一流ハッカーの美女・ステファニーという恋人もいて、なかなか順調な日々を送っていました。
しかし、世界に2台しかないという1937年型ブガッティを盗んでしまったことから、南欧最大のマフィア・モリエールに捕まってしまい、その代償に素晴らしい高級車コレクションを持つクレンプという大富豪の1962年型フェラーリ250GTOを盗まなければいけないハメになるのです。。。
アンドリュー&ギャレット・フォスター兄弟窃盗団は、ハッカーのステファニー、天才スリのデヴィン、そして爆弾オタクや不法滞在者らしいあやしい走り屋たちを仲間に加え、綿密な計画を立てていきます。
しかし、フォスター兄弟に目をつけたインターポールや、モリエールの従兄弟を名乗るあやしい男、さらにはクレンプ本人も絡んできてしまい、計画はかなりの混乱の様相を呈してくるのですが…。
また、車泥棒を描く映画に不可欠な、カーアクションも満載!
特に、風光明媚な南仏・マルセイユの渓谷を、オースティン・ヒーレー、ジャガー、アストン・マーティン、アルファロメオなどの数々のクラッシックカーが走り抜けていくカーチェイスは必見の迫力です。
クラシックカー好きにとってはたまらないシーンの数々が、次から次に押し寄せてきて、思わず悲鳴をあげてしまいそうになったりも…。
撮影に使用した車の多くは、南仏のコレクターが所有している実物の車を使用しているそうなので、その迫力は本物です(一部の車はレプリカだそう。まあ、それもそうですよね)。
冒頭にも述べたように、主人公のスコット・イーストウッドはクリント・イーストウッドの息子。
佇まいや横顔、表情なんかがそっくりで、DNAの奥深さを感じさせてくれますが、今回の彼の衣装はスティーブ・マックイーンにオマージュを捧げたものだそう。
シンプルな衣装は、均等のとれたスタイルの持ち主だからこそ似合う衣装と言えそうです。
このツイストの効いた物語とカーアクションを見事に融合させ、観客に心地の良い驚きを味わわせてくれるのは、TVシリーズ「ARROW/アロー」などを手がけてきたアント二オ・ネグレ監督。
これから映画界でも活躍が期待されますね。
青山シアターマガジン
“車×プロフェッショナル”映画にハズレなし!派手なドライビングとカーチェイスでアドレナリン出まくりの映画5作:http://magazine.aoyama-theater.jp/170905
作品情報
『スクランブル』(94分/フランス/2017年)
原題:Overdrive
公開:2017年9月22日
配給:ギャガ
劇場:TOHOシネマズみゆき座ほか全国にて
監督:アントニオ・ネグレ
音楽:ピエール・マルテン/セバスチャン・マルケリ/セバスチャン・アリア
出演:スコット・イーストウッド/フレディ・ソープ/アナ・デ・アルマス/ガイア・ワイス
Official Website:http://gaga.ne.jp/scramble/
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