【映画レビュー】キャリー / Carrie
女優としても人間としても、まだまだ成長途中、1997年生まれのクロエ・グレース・モレッツちゃん。
『キック・アス ジャスティス・フォーエバー』のヒットガール役も待ち遠しいところですが、彼女の成長途中の輝きをフィルムに焼き付けたいと思うフィルムメーカーは多いらしく、彼女をフィーチャーした映画がどんどん登場しています。
そのうちの一作がこの映画、『キャリー』。
むっちりキュートなキャリーちゃんが、女になり、そして超能力に目覚めていく様子を残酷な彩りで描いています。
若いというのは、ほんに残酷なことよ…。
クロエちゃん以外にも、ガブリエラ・ワイルド(脚長っ!)、ポーシャ・ダブルデイら、ヤングスターも大挙出演し、スクールカーストに囚われた学生たちの不幸をブラッディに見せております。
そして母親役でジュリアン・ムーアが出ているのですが…。
もう、恐ろしいくらいに似合い過ぎ。あのパサパサな赤毛、恐ろしすぎです。
<STORY>
大人しいいじめられっ子のキャリーに、プールの授業の後、初潮がやって来る。キャリーは“生理”を知らずに裸で叫び出し、その様子を動画に撮られてしまう。事態を知った学校は、イジメの首謀者であるクリスが卒業パーティ、プロムへの参加することを禁止。キャリーに同情したクラスメイトのスーは、自分のボーイフレンドであるトミーにキャリーをプロムに誘わせるのだった。その頃、キャリーは不思議なパワーが自分に宿るのを感じていた…。
<Cheeseの解説>
スティーヴン・キングの原作をブライアン・デ・パルマ監督が映画化した、1976年の映画『キャリー』。
前作ではやせっぽちのシシー・スペイセクが演じたキャリーを、本作では健康的な肉付きのクロエ・グレース・モレッツが演じています。
1976年版とストーリーラインはほぼそのままです。
しかし、40年近く時を経ただけあって、キャリーが受けるイジメもデジタル化。
さらにネットだって使いこなしてしまいます。
でも、アメリカの田舎町の高校生たちのスクールライフを支配しているスクールカーストや、プロムの重要性はその頃とあまり変わっていないようです。
キャリーは自分を支配しようとする母親から逃げ出し、プロムへ向かいますが、そこで残酷なイジメにあってしまいます。
そして、その超能力を爆発させ、楽しいはずのプロムを血まみれの惨劇へと導いていくのでした。
キンバリー・ピアース監督が作った2013年版『キャリー』、決してデ・パルマ版より勝っているとは言えないでしょう。
どうせリメイクするのだったら、もっと現代らしい演出やテーマを見たかったように思います。
しかし、類いまれな魅力を持つ血まみれヒロイン“ヒット・ガール”を演じたクロエ・グレース・モレッツの魅力を引き立てるのには、やはりこういった血まみれのキャラクターなのかもしれません。
(そう言えば『モールス』でも血まみれでしたね…)
そう言った意味で、血まみれアイドル、クロエちゃんを引き立たせる映画としては、これ以上はないほどの素晴らしい題材だったのだと思います。
血まみれのドレスを着てどす黒い血を顔にまとわせたクロエちゃん、彼女の持つ一筋縄ではいかない魅力が充分に描かれた一作と言えるでしょう。
『キャリー』(100分/アメリカ/2013年)
原題:Carrie
公開:2013年11月8日
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
劇場:新宿ピカデリーほか全国にて
原作:スティーヴン・キング
監督:キンバリー・ピアース
出演:クロエ・グレース・モレッツ/ジュリアン・ムーア/ジュディー・グリア/ポーシャ・ダブルデイ/アレックス・ラッセル/ガブリエラ・ワイルド/アンセル・エルゴート
公式HP:http://www.carrie-movie.jp/
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