【映画ニュース】第93回アカデミー賞主要6部門でノミネート!『ノマドランド』著名人コメント到着
第77回ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞、第45回トロント国際映画祭観客賞(最高賞)受賞、第78回ゴールデン・グローブ賞主要2部門受賞<作品賞(ドラマ部門)受賞、監督賞(映画部門)>など、数々の国際映画祭で賞を獲得しているクロエ・ジャオ監督の映画『ノマドランド』。
『スリー・ビルボード』でアカデミー賞主演女優賞を受賞したフランシス・マクドーマンドが漂流する高齢労働者を演じる本作。
第93回アカデミー賞でも大本命と見られています。
3月15日に発表された第93回アカデミー賞ノミネーションでは、作品賞、監督賞(クロエ・ジャオ)、主演女優賞(フランシス・マクドーマンド)、脚色賞(クロエ・ジャオ)、撮影賞(ジョシュア・ジェームズ・リチャーズ)、編集賞(クロエ・ジャオ)と主要6部門でノミネートされました。
本作が初ノミネートとなるクロエ・ジャオ、『スリー・ビルボード』以来6度目のノミネートとなるフランシス・マクドーマンドが二人揃って受賞なるか?
日本時間4月26日の発表が気になるところです。
※第93回アカデミー賞では、作品賞、監督賞、主演女優賞の3部門でオスカーを受賞しました。
『ノマドランド』特別映像公開
また、クロエ・ジャオら製作陣のインタビュー映像や、メイキング映像が詰まった特別映像も解禁されました。
監督・製作・脚色・編集を務めたクロエ・ジャオは、インタビューの中で次のように語ります。
「リアルな作品にするために必要なのは、登場人物を軸に配役やロケ地を決めること。彼らの経験と彼ら個人に光を当てることよ」
「ありのままの世界が映画を特別にするの」
この映像を見て、クロエ・ジャオがなぜ放浪する人々の物語を作ったのか、実際のノマドたちを俳優として起用したのか、その理由が少しわかったように思います。
『ノマドランド』著名人コメント
本作を一足早く見た著名人たちからもコメントが到着。彼らは本作をどのように観たのでしょうか?
■是枝裕和(映画監督) コメント
終始マクドーマンドから目が離せない。いや、目を逸らすことを許されない。そこに写っているのは最早、女優ではない。演技でもない。上手い言葉が見つからない。とにかく、凄いものを見てしまった。
■今泉力哉(映画監督) コメント
とても不思議な気持ちになった。
人間ってちっぽけなんだなと思った。
でもそれを感じることができるのも人間で。
自然の方が人間より優れてるとかじゃなくて人間も自然の一部であることを教えてくれる映画。
■ふくだももこ(映画監督・小説家) コメント
映画は、監督が世界をどう見ているかがはっきりと映る。
クロエ・ジャオ監督の、薄暮のように嫋やかなまなざしが好きだ。
喪失を抱きしめながら車を走らせる主人公に、やさしい夜が訪れますように。
■冨永愛(モデル) コメント
生きることは旅する事というけれど、旅する事で私達は何を探し求めているのだろうか。
生きる上で何を選択し、何を排除するのか…。
逞しくも哀しく生きる彼女に自分を重ねずにはいられない。
もし私が彼女だったら…。
■ピーター・バラカン(ブロードキャスター) コメント
最底辺で生きる人たちの姿を淡々と、ほとんどドキュメンタリーのように描いた美しい映画です。
フランシス・マクドーマンドと聞いただけで間違いない!
■木村東吉(アウトドア・エッセイスト) コメント
ノマドランド…そこでは様々な人生が、熱く激しく、時には優しく交錯する。
夢、希望、哀しみ、愛が、焚き火の上をかすめていく。
■早坂香須子(メイクアップアーティスト) コメント
自分の心に正直に生きることは厳しさも伴うけれど、映画に登場するノマド達は気高く皺さえ美しい。
映像の美しさも、この時代の閉塞感の中では自由な風のようだ。
■高橋ヨーコ(写真家) コメント
果てしのない動かぬ大地と留まらず移動するノマド達。本物のノマド達と本物の役者が演者となって語るリアルに引き込まれ(どちらも素晴らしかった!)、風景の美しさに魅了される。自由に生きていくことは簡単ではない。あのようには暮らしていけないだろうけれど、旅をしにまた、あの果てに行きたくてたまらなくなった。是非映画館のスクリーンで見て欲しい至極の一本。
■稲垣えみ子 コメント
生きるのに本当に必要なギリギリのものだけで生きる。それはこの、閉塞した現代からの唯一の脱出口なのだ。似たことをしている私にはそのことが本当に良くわかります。すべてを捨てた彼らの瞳の深い輝きを見よ。老後不安に怯えまくる現代人への魂の一撃。
■赤ペン瀧川(映画プレゼンター) コメント
日本では知ることが難しい「ノマド」という生き方を通して見える自由と不自由。様々な人物が抱える孤独と希望を描きだす大傑作!
■町山智浩(映画評論家) コメント
彼女は老いとともに何もかも失っていく。愛する人も、住む場所も。その代わり、新しい家を手に入れる。果てしない大地だ。
■酒井順子(エッセイスト) コメント
経済というくびきに翻弄されるアメリカという国、そしてアメリカ人の心中に広がる“荒涼たる絶景”に、圧倒されました
■山崎まどか(コラムニスト) コメント
今のアメリカのシステムでは救えない人々
それでも政府の介入を望まず、自分の生き方を貫こうとする人々
彼らの厳しい生活、自由と裏表の危うさ、矛盾、人生の輝きを
包み込んで、クロエ・ジャオは何という映像の叙事詩を綴ったのだろう
作品情報
『ノマドランド』(108分/アメリカ/2020年)
原題:Nomadland
公開:2021年3月26日
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
劇場:全国にて
原作:ジェシカ・ブルーダー「ノマド:漂流する高齢労働者たち」(春秋社)
監督・製作・脚色・編集:クロエ・ジャオ
製作:モリー・アッシャー/ピーター・スピアーズ
音楽:ルドヴィコ・エイナウディ
撮影監督:ジョシュア・ジェームズ・リチャーズ
出演:フランシス・マクドーマンド/デヴィッド・ストラザーン/リンダ・メイ/ボブ・ウェルズ
Official Website:https://searchlightpictures.jp
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【ストーリー】
企業の破たんと共に、長年住み慣れたネバタ州の住居も失ったファーンは、キャンピングカーに亡き夫との思い出を詰め込んで、〈現代のノマド=放浪の民〉として、季節労働の現場を渡り歩く。その日、その日を懸命に乗り越えながら、往く先々で出会うノマドたちとの心の交流と共に、誇りを持った彼女の自由な旅は続いていく──。
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春秋社 (2018-10-22T00:00:01Z)
¥2,640
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社 (2018-11-03T00:00:01Z)
¥1,156
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